こんにちは、ばたこです。
これまで退職の流れや失業保険(基本手当)についてお話ししてきましたが、
今回はばたこがおすすめする「合法的に失業給付を長く受け取る方法」をご紹介します。
まずは失業保険(基本手当)を受けるときに気をつけたいこと
失業保険(基本手当)の受給期間は、雇用保険の加入期間によって決まります。
ざっくりまとめると、
- 10年未満 → 90日
- 10年以上 → 120日
- 20年以上 → 150日
となります。
(※特定受給資格者や特定理由離職者の場合は除く)
「基本手当をすべて受給してから再就職しよう」と考えている方は、次の2つのポイントに注意が必要です。
① すぐに給付が受けられない
自己都合退職の場合、受給までに約2〜3ヶ月かかります。
(待機期間7日+給付制限期間を待つ必要があるため)
② 再就職の際に空白期間ができてしまう
90日分の給付をすべて受ける場合、5〜6ヶ月以上のブランクができる可能性があります。
面接で「この期間は何をしていましたか?」と聞かれることがあるため、しっかり説明できる準備が必要です。
例えば、こんな答え方が考えられます。
- 「この期間を活用してスキルアップに取り組みました」
- 「業界研究を深めながら、自分に合う仕事をじっくり考えました」
ただし、具体的に聞かれたときにうまく説明できなかったり、証明できる成果がないと
「本当にスキルアップしていたの?」と評価が下がることもあります。
そこで、おすすめの方法があります
- ① 早く & より長く受給できる
- ② 空白期間をスキルアップに活かせて、面接でも説明しやすくなる
そんな国の制度を活用しましょう。
紹介したい国の制度・・職業訓練(ハロートレーニング)とは?
国が認めた機関が提供する、無料のスキルアッププログラムです。
- 受講費は無料
- 訓練中も失業保険を受給できる
- 資格取得ができて、スキルアップにつながる
しかも、受講開始までの待機期間や訓練期間中も失業保険(基本手当)を受けられるため、訓練期間中だけで考えても最長で720日(2年以上)の給付を受けられる可能性があります。
訓練の期間は3ヶ月〜2年とさまざまで、専門スキルを学びながら転職準備ができるのも魅力です。
面接でも「この期間に○○を学びました」と、具体的に説明しやすくなります。

私も過去にWEBクリエイターの4ヶ月の職業訓練を受けて、未経験からIT業界に転職しました。
入社試験ではLP(ランディングページ)作成の課題が出されましたが、訓練校で学んだことを活かして無事に突破できました!
職業訓練を受けたことで、実践的なスキルを身につけられただけでなく、転職活動にも自信を持って臨めました。
未経験でもIT業界を目指したい方には、職業訓練はとてもおすすめです!
職業訓練の種類
職業訓練には、主に以下の2つのコースがあります。
① 公共職業訓練(雇用保険を受給している方向け)
ハローワークが主催する訓練で、主に失業保険を受給している人が対象です。
無料で受講でき、資格取得や就職支援が受けられます。
主なコースの例:
- 事務職向けのパソコンスキル(Excel・Word・簿記など)
- IT・プログラミングスキル
- 不動産(宅建の資格)
- 中国語販売
- 介護・医療事務・福祉系の資格取得
- 製造・建築・電気工事などの技術職
また、ポリテク(職業能力開発校)では、2年間の専門コースもあります。
ポリテクでは、より実践的な技術を学ぶことができ、機械加工・電気・建築・自動車整備などの専門職に就職しやすくなります。
長期間の訓練を受けながら、安定した求職活動ができる点がメリットです。
② 求職者支援訓練(失業保険を受給していない方向け)
失業保険を受けられない人向けの訓練で、月10万円の職業訓練受講給付金を受けながらスキルアップが可能です。
主なコースの例:
- パソコン基礎・事務職向けスキル
- IT・Webデザイン・プログラミング
- 接客・販売・サービス業の基礎
こちらは自営業やフリーランスの方も使うことができる制度ですが、今回は①を中心に取り上げたいと思います。
職業訓練を選ぶ際のポイント
「どの訓練を選べばいいかわからない…」という方は、次のポイントを意識すると選びやすくなります。
- 転職先の希望職種に合っているか
- 事務職を希望ならPCスキル、技術職ならポリテクのコースを検討
- 受講期間と失業保険の受給期間が合うか
- 長期の訓練を希望する場合、ポリテクの2年コースも選択肢
- 資格取得ができるか
- 面接時に「この資格を取りました」と言えると有利
- 倍率が高くないか
- ITや事務系のコースは人気が高く、倍率が高いこともあるため、早めに申し込み
- 自分が続けられる内容か
- せっかく受講しても途中で辞めてしまうともったいないので、興味が持てる分野を選ぶ



私のおすすめは、まずゴールを決めることから始める方法です。
具体的には、次に働きたい会社をいくつか選んでみること。
「ここに転職できたらいいな」と思うくらいの気軽な気持ちで大丈夫です。
特に大事なのは、その会社の募集要項を見ておくことです。
どんな人を求めているのかを知り、それに少しでも近づけるようにスキルや経験を身につけておくと安心です。
・「今の自分に足りないものは何だろう?」
・「どうすれば、少しでも有利に転職できるかな?」
こんなふうに考えながら準備をすると、スムーズに転職を進められると思います。
職業訓練の申し込み方法
職業訓練を受けるには、ハローワークで申し込みが必要です。
申し込みの流れ
- ハローワークで相談
- どのコースが自分に合っているか確認する
- 訓練の開始時期や内容をチェック
- 受講申込書を提出
- 訓練校に直接申し込む場合もあり
- 選考(筆記試験・面接)を受ける
- 訓練によっては簡単な試験や面接がある
- 受講開始
- 訓練中もハローワークで求職活動を行う
申し込みには、開講のタイミングがあるため、気になる方は早めにハローワークで確認するのがおすすめです。
また、2ヶ月先の情報はインターネットで調べることもできます。
詳しく知りたい方は、以下のURLをご参考ください。



試験や面接がありますが、内容はそれほど難しくありません。
試験はSPIのような一般的な問題が出題され、面接では「就職への意欲」や「訓練で学んだことを将来どう活かしたいか」について聞かれます。
事前に考えておけば、落ち着いて答えられるので安心してください。
私が訓練を受けたときの体験談
私が職業訓練を受けたときの状況をお話しします。
当時、失業保険(基本手当)は90日分でしたが、給付制限が2ヶ月あったため、最初の受給までに時間がかかる状況でした。
そこで、4ヶ月間の職業訓練(WEBクリエイターコース)を受講することにしました。
すると、基本手当の支給期間が120日に延長され、さらに給付制限も解除されたため、すぐに受給を開始できました。
訓練では、CSS・HTML・Illustrator・Photoshopの基礎を学び、ホームページやLPの作成ができるようになりました。
また、資格も2つ取得できたので、未経験からIT業界への転職もスムーズに進めることができました!
職業訓練を受けたことで、スキルアップだけでなく、失業保険の支給を延長しながら安心して転職活動ができたのも大きなメリットでした。
まとめ
職業訓練を活用すると、
- 失業保険をより長く受給できる
- スキルを身につけながら転職活動ができる
- 面接で空白期間の説明がしやすくなる
「失業保険を有効に使いたい」「スキルアップして転職を有利にしたい」という方は、ぜひ検討してみてください。
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