こんにちは、ばたこです。
IUターンなど遠方の職場に転職する際、WEB面談が主流になっていますが、職場見学ができなかったり、従業員同士の雰囲気が分からなかったりと、不安な点もありますよね。
とはいえ、「実際に行って確かめたい」と思っても、旅費や交通費の負担は大きなハードルになります。
そこで今回は、遠方の転職活動の交通費・宿泊費を補助してもらえる「広域求職活動費」について解説します!
国の制度を活用すれば、負担を抑えて納得のいく転職活動ができますよ。
本記事の信頼性
- この記事を書いている私はキャリアコンサルコンサルタント資格者です。
- これまでの仕事の中でも人材紹介業や求人広告業、社労士事務所で労務コンサルタントを経験
- 専門的な視点からわかりやすく解説します。
転職の失敗を防ぐために、”現地の空気感”を知ろう
「入社してみたら、思っていた会社と違った…」
これは転職において最も避けたい失敗です。
実際に企業を訪問することで得られる“空気感”や“違和感”は、働きやすさを見極める重要な要素です。
転職先の雰囲気をしっかり確認するためにも、広域求職活動費を活用し、訪問のチャンスを増やしましょう!
広域求職活動費とは?
失業保険(基本手当)を受給中の人が、ハローワークの紹介で遠方の企業を訪問した場合、交通費や宿泊費の補助を受けられる制度です。
補助の対象となる費用
- 鉄道賃、船賃、航空賃、車賃(移動費)
- 宿泊費(一定条件あり)
支給対象者
以下のすべてを満たす人が対象になります。
雇用保険の受給資格者であること
ハローワーク紹介の求人であること(正社員・契約社員 4ヶ月以上)
失業認定を受けたハローワークと企業の管轄ハローワークの距離(往復)が200km以上
待機期間(7日間)終了後に広域求職活動を開始していること
企業側から旅費・交通費の支給がないこと
遠隔地の定義とは?
「遠隔地」とは、失業認定を受けたハローワークと企業所在地を管轄するハローワークの距離が 往復200km以上 の場合を指します。
注意!
「自宅から企業までの距離」ではなく、ハローワーク間の距離で判断されるので要注意です。
ハローワーク間の距離を調べる方法
企業の所在地を調べ、「(企業住所)+管轄ハローワーク」と検索すると、最寄りのハローワークが分かります。
広域求職活動費の支給額
① 交通費
鉄道・船・飛行機・車の移動費が補助されます。(「移転費」の規定に準じて計算)
交通手段 | 支給基準 |
---|---|
鉄道 | 通常の運賃 |
鉄道(急行利用) | 50km以上(特急線は50〜100km未満)の場合、急行料金を追加 |
鉄道(特急利用) | 特急を利用する場合、特急料金を追加 |
船 | 2等運賃(鉄道連絡線は通常の運賃) |
飛行機 | 実際に支払った金額 |
車 | 1kmあたり37円 |
② 宿泊費
宿泊費は距離に応じて決まりますが、片道400km未満の場合は対象外です。
移動距離(往復) | 訪問企業数 3社以上 | 訪問企業数 2社以下 |
---|---|---|
400km〜800km未満 | 2泊分支給 | 1泊分支給 |
800km〜1200km未満 | 3泊分支給 | 2泊分支給 |
1200km〜1600km未満 | 4泊分支給 | 3泊分支給 |
1600km〜2000km未満 | 5泊分支給 | 4泊分支給 |
2000km以上 | 6泊分支給 | 5泊分支給 |
※宿泊費は 8,700円/泊(地域によって7,800円)
申請の流れと必要書類
この手続きは 期限が厳しい ので、事前準備が大切です!
申請のステップ
① ハローワークで必要書類をもらう(企業の記入が必要)
② 訪問後、10日以内に提出!(提出期限が短いので注意)
必要書類
- 支給申請書
- 雇用保険受給資格者証
- 広域求職活動指示書
- 広域活動面接等訪問証明書(企業が記入)
支給申請書ですが、このような様式です。


申請書類は難しく感じるかもしれませんが、ハローワークで相談すれば丁寧に教えてもらえるので、安心して活用しましょう!
不正があった場合は返還義務あり
企業訪問せずにドタキャン した場合など、不正があったと判断されると 広域求職活動費を返還しなければなりません。
企業訪問の証明が必要なので、正しく申請しましょう!
まとめ|転職の選択肢を広げよう!
転職で後悔しないためには、職場の雰囲気を肌で感じることが重要です。
「遠方だから」と諦めず、広域求職活動費を活用して、納得のいく転職を実現しましょう!
公式リーフレットも参考になるので、気になる方はチェックしてみてくださいね
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